--
--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2016
09.16

【現代の偉人伝第233話】いじめの撲滅に立ち上がる子供たち 

2016-09-16-0001.jpg
〈朝日新聞様よりお借りして加工しました〉

 9月15日付の朝日新聞は「校内に響く『いじめ反対』」を掲載した。
 東京都足立区立辰沼小学校の子供たちが、いじめ防止に立ち上がり、毎日、校内で呼びかけ活動を行っているという。
 パトロールのリーダーが、かけ声を発する。
「みんなで、いじめを、なくしましょう」。
 後に続く隊員が応ずる。
「いじめを、しない、させない、ゆるさな~い」。

 平成23年、大津市で起こったいじめ自殺事件を機に、仲野繁校長と児童会役員らが対策を話し合い、「解決」より「未然防止」を目ざそうといういことになり、翌年、「辰沼キッズレスキュー」(TKR)が誕生した。
 組織は入会も脱会も自由、現在は全校児童447人のうち、254人が隊員の登録を行っている。
 毎日、2時間目と3時間目の間の休み時間に、隊を持ち鉢巻姿となった隊員が、交代で校内を練り歩く。
 放課後の会議もあり、縄跳び選手権や一発芸の選手権などを企画してきた。
「学校が楽しくなれば、だれかをいじめたい気持ちは薄れる」

 治療よりも予防をやろうという姿はすばらしい。
 しかも、活動は毎日である。
 仙台市周辺のピンクチラシ撲滅運動を思い出した。

 平成10年、東北随一の繁華街国分町を中心とした地域に蔓延していた悪名高いピンクチラシを撲滅すべく、宮城県社交飲食業生活衛生同業組合(理事長上村孝氏)が立ち上がった。
 4年間、毎月欠かさず行った「国分町環境浄化デー」のデモ行進とチラシ回収運動が功を奏し、全国初となった「宮城県ピンクチラシ根絶条例」の制定、歓楽街としては歌舞伎町に次ぐ防犯カメラの設置など、一つ一つ成果を積み重ね、平成17年、ついにチラシはなくなった。
 20年戦争と言われた戦いは7年で終結した。
 組合員が一致団結し、チラシの背景にある暴力団の存在、チラシを撒くしか生きようのなくなった人々の生活など、表面に出ないさまざまな問題に粘り強く取り組んだ活動が高く評価され、平成26年、上村孝氏は旭日双光章を受賞した。

 辰沼キッズレスキューの運動にも、さまざまな困難が降りかかってきていることだろう。
 事実、昨年度、同校が把握したいじめの数は28件あり、運動開始以前よりも増えている。
 しかし、仲野繁校長は言う。
「いじめの『芽』のうちに見つけてしまう」ので「深刻なケースは起きていない」。
 子供たちが生活する環境の空気が変われば必ず、子供たちの心も変わる。
 環境と心は鏡が照らし合うように互いの世界を映し出し、互いの世界に影響を与え合う。
 すでに、子供たちは立ち上がり、心が変わった。
 環境である学校の姿が変わらないはずはない。

 何としても、いじめの撲滅という理想を降ろさないで欲しい。
 にかける生き方の体験は、を手にした子供たちの人生を後押ししてくれることだろう。
 小学生の頃、小生はクラスの歌を作り、合唱した。
 先生も仲間もあまりにすばらしく、和を失いたくないと思ったからだ。
 数年前、恩師が他界し、ご自宅でお線香を捧げた。
 運転してくれたのは仲間の一人、講演会にもときおり、仲間が来てくれる。
 共に掲げた心のは半世紀以上経っても、降ろされてはいない。
 
 小生の当時とはまったく比較にならぬほど困難な活動だろうし、やっかみや妨害なども経験するだろうが、あきらめずに続けて欲しい。
 子供たちと日本の未来のため、山里から応援の祈りを続けたい。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「のうぼう あきゃしゃきゃらばや おん ありきゃ まり ぼり そわか」※今日の守本尊虚空蔵菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=IY7mdsDVBk8





[投票のご協力をお願いします。合掌]

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 真言宗へ
にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 悩み・苦しみ・迷いへにほんブログ村



blogram投票ボタン


スポンサーサイト
2016
09.01

正義感だけでいつも勝てはしない ─9月の運勢─

2016-09-01-00022.jpg
〈金森選手と加藤コーチ。東京スポーツ新聞様よりお借りして加工しました〉

 今月は、素朴な正義感や高邁な理想だけではなかなか太刀打ちできない場面があるかも知れません。
 そこで依怙地になれば、墓穴を掘ってしまう場合すらあり得ます。
 こうした時期には冷静で適切な戦略がことの成否を分けます。
 戦術に長けているだけでは成就へたどりつきにくい場面がありそうです。
 何よりも武将智慧が必要であり、腕に覚えのある武術者といえども、武将を選んで時を待つべきでしょう。

 戦国武将馬場美濃守信春(ババミノノカミノブハル)は、戦略戦術両方の達人でした。
 武田信虎、信玄、勝頼と三代にわたって仕え、上杉、今川、徳川、北條との七十数回にわたる戦いを指揮してかすり傷一つ負わず、不死身と称されていました。
 その信春は、織田との「長篠の戦い」において、利あらずと見破り、勝頼に帰城を具申しましたが聞き入れられません。
 案の定、織田の鉄砲隊に翻弄され、たちまち敗勢に陥りました。
 ついに決心してしんがりを務め、主君を逃がした後、追いすがろうとする織田軍へ反転突撃し、見事な最期を遂げました。
 武将として実にあっぱれなはたらきぶりであり、進退もまた、この上ないものだったと言うしかありません。

 オリンピック女子200㍍平泳ぎにおいて金メダルを獲得した金藤理絵選手(27才)は、9年前に日本代表となって以来、自分より若い日本人選手に負け、代表の座を失い、加藤健志コーチとぶつかり、いくたびもの挫折を繰り返してきました。
 それでも加藤コーチへの信頼を保ち「お前は世界一持久力があるから、最初の50メートルさえ出遅れなければ、絶好調でなくとも絶対に負けない。あとはそれをお前が信じろ」という指示どおりに泳ぎ切りました。
 二人は戦略を定め、戦術を磨いてきたと言えましょう。
「ラスト50メートルは、このためにいろいろときつい練習をやってきたんだと思って泳ぎました。
 絶対に出し切って最後タッチするんだと。
 もし昨年の世界選手権でへたにメダルを取っていたら、今の自分は絶対になかったと言えます。」
 コーチの談話です。
「人ってこんなにも変われるんだなと。
 あいつはスーパースターじゃないし、器用でもない。
 でも努力をすることで五輪の金を取れるということをあいつが証明してくれた。」
 信春や金藤選手に学び、困難にぶつかっても、戦略戦術を考えてやりぬきましょう。

 ところで、9月20日からは動物愛護週間が始まります。
 動物と人間の関係を考え、共生のありがたさを思い、感じる時期にしたいものです。
 ただし、「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
 第5代将軍徳川綱吉は、犬公方(イヌクボウ)と呼ばれるほどの犬好きで、「生類憐れみの令」を発し、8831人もの入牢者を出しました。
 この頃、有名なことわざができたそうです。
 「犬も歩けば棒に当たる」
 うかうかしていると、いつなんどき、酷い目に遭うかわからない、というものです。
 「くわばら、くわばら」と厄除けを願う庶民の声が聞こえてきそうです。
 皆さん、棒に当たりませんよう。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん あみりたていせい から うん」※今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y





[投票のご協力をお願いします。合掌]

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 真言宗へ
にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 悩み・苦しみ・迷いへにほんブログ村



blogram投票ボタン


2015
12.26

夢と希望と戦争と

201512260002.jpg

 私たちは、新たな一年を迎えてを描き、希望を持ちます。
 では、希望とはいかなるものか少々、考えてみましょう。

 文学博士大喜直彦氏は述べます。

「『』とは将来実現させたいと思っている事柄、『希望』とは将来に対する期待である。」(『神や仏に出会う時』より)

「『希望』があってこその『』である。
 『希望』がなければ、『』は単なる空想的な理想にすぎないではないか。」


 たとえば、大リーガーになるのが、そのを実現するために野球の名門校へ入学するのが希望です。
 野球部の充実している学校へ入れなければ、少年が大リーガーになりたいという願いは空想でしかなくなる可能性があると言えましょう。
 中世びとを研究している氏は、自然=神仏を身近に感じながら生活した人びとの歴史を思い起こしてみることによって、深刻な環境問題などへ対処するヒントが得られるのではないかと述べています。
 具体的な希望を持ててこそ、安全、安心な地球環境を取り戻すという夢へ向かって進めます。
 たとえば、インドや中国における深刻な大気汚染に対して、一足先にそこを通り抜けた日本は、体験と技術をもって具体的に貢献したいものです。

 一方、法学博士小室直樹氏は述べました。

「人類社会はつねに過程のことである。
 最終的な桃源郷しか考えない人は困ったものだ。
 それに理想とは、現実に可能ないくつかの選択肢の中で最良と思われるものごとである。
 実現可能性が証明されないものは、理想ではなくて白昼夢である。」(『新戦争論』より)


 ここで言う「理想」は、上記の「希望」にほぼ該当します。
 たとえば、まったく勉強をしないでテストが0点ならば、進学という希望は理想的な進路ではなく、白昼夢にしか過ぎません。

文明が崩壊した状態は野蛮である。
 野蛮とは自然状態のことである。
 本能のおもむくままということである。
 文明社会は、今さら、『自然』に戻るわけにはいかない。
 『自然』とは、文明社会がもっとも恥ずべきもの、百方手を尽くして避くべきものである。」

「日本人は自然が好きだ。
 自然を愛好し、人工は忌むべきものだと考える。
 しかし、この表現をぎりぎりつめてゆくとたいへんなことになる。
 文明の否定につながりかねない。
 『人工』こそ文明の核心である。」


 私たちが生きている地球上は、人間にとって、文明に覆われた世界です。
 ヒマラヤやアマゾンの秘境といっても、排気ガスの影響から逃れられる一坪の土地もなく、飛行機から眺められる時点ですでに、文明の下にあることを意味します。
 人間は、ありとあらゆる分野に対して、常に〈人工〉をはかっています。
 私たちは、工夫せずに生きられないいきものだからです。
 氏は、こうした観点から説きました。

戦争は、自然の次元にあるものではなく、高度に人工的なものである。」

戦争とは、国際紛争解決の最終手段である。」


 戦争平和も、私たちの工夫から離れて自然に存在することはありません。
 平和な世界を〈夢〉見るならば、私たちはいかなる〈希望〉を持てばよいのか、よくよく議論される一年であって欲しいものです。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。




「おん ばざら たらま きりく」※今日の守本尊千手観音様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=IvMea3W6ZP0





[投票のご協力をお願いします。合掌]

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 真言宗へ
にほんブログ村
 
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 悩み・苦しみ・迷いへにほんブログ村



blogram投票ボタン

 

2015
07.15

理想の国、憲法の尊厳 ―後藤田正晴の遺言―

201507150002.jpg
〈雨上がりにさしかけた陽光〉

 今から10年前、自民党代議士にして元副総理後藤田正晴の談話が岩波ブックレットNO.667として出版されている。
 以下の問題が「今」でなく、イラク自衛隊が派兵された時期に言われていたことを、私たちはどう受け止めればよいのだろうか?
 政府の方針に反対の人も賛成の人も、よく考えてみる必要があるのではなかろうか。

 理想の国家像を棄てるなと説く。

「何か無理な解釈を押し通して、それを合法化しようというような動きを感じる。
 それは、国会の衆参両院の(憲法調査会の)最終報告書もそうだし、四月に出た自由民主党の小委員会での要綱などにも共通するのですが、あれを見ますと、どうやら、日本の武力行使を海外に出てやれるようにしようとしているように見えるし、あるいは、国際協調という名の下に、専守防衛の武装部隊を簡単に海外にだせるようにしようとしているのではないか。
 反対意見もずいぶん並んでいますけれども、全体として、この国を軍事傾斜の方向にもっていくことが『ふつうの国』なんだという考え方が強くなっている。
 どうも、『理想の国』というのを忘れているのではないかな。」


 憲法の尊厳を守れと説く。

「私はここまでくると、いま日本政府がやっておることは憲法の尊厳性、あるいは信頼性を失わせてしまうものではないかと思うんです。
 ならばここは一ぺん見直すことも必要で、しかし、見直しに当たっては、現憲法がどれほど六〇年間有効に、日本の復興から繁栄、安定、成熟をもたらしたか、評価しなければいけない。
 六〇年の間に、ともかく日本は武力部隊よって外国人を殺した経験がない。
 それからまた、外国の武力によって殺されたという経験もない。
 これは戦後六〇年間、先進国の中では、日本しかないんですよ。
 そういう意味で、この憲法の大きな役割を今後とも残す必要があると私は思う。」


 泉下の客となった賢者の思いを忖度したい。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。




「おん さんまや さとばん」※今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0





[投票のご協力をお願いします。合掌]

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 真言宗へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 悩み・苦しみ・迷いへにほんブログ村



blogram投票ボタン



2015
04.17

原発事故の現場を漫画で知らせる竜田一人氏 ―【現代の偉人伝】第206話―

20150417000101.jpg

 1年前の4月29日、福島原発廃炉作業に従事する漫画家竜田一人氏(当時49才)の話が朝日新聞の「廃炉現実」へ掲載された。
 氏は現場での体験を描く漫画『いちえふ』を平成25年の秋から雑誌へ連載中であり、「連載を終えたら再び、現場で働きたい」と願い、顔を公表していない。
 それ以来、ずっと気になっていた方である。

 氏は「もともと福島には何の縁も」なく、「被災地のために何かできないかと仕事を探して」いて福島第一原発(通称1F)の作業員募集を知り、「好奇心とちょっぴりの義侠心から」就職した。
 以後、さまざまなプロたちがはたらくさまに「あこがれ」ているが、「40年かかると言われる廃炉完了まで、こうした『原発職人』を確保し続けられるかと考えると、不安」であるという。
 理由は年間20シーベルトとされる被曝量の制限である。
 そこに達した人は現場から外され、年度替わりを待つしかない。
 そうして実働時間が限られ、リセットが繰り返されると廃炉作業は危うくなる。

「職人たちの技術を生かしきれないうえ、後継者を育成する時間も足りません。
 1Fの中だけで技術者や作業員の技量を維持するのは、無理なんです。
 いま日本の原発は全部止まっていますが、私は原発作業の技量と人員を確保するために、当面、安全な原発の再稼働は必要だと感じています。
 稼働する原発があれば、1Fで線量がいっぱいに近づいた技術者や作業員は線量が少ない他の原発で働いて食いつなげるし、若手を連れていって修業もさせられます。
 原発事故後、一部のメディアや市民団体は放射線の危険をあおり、収束について悲観論を言い募りました。
 でも、どんな意見を持つ人であれ、日本に暮らす人はみな、廃炉に挑まないといけない事実は変わりません。
 脱原発の理念を振りかざすだけではなく、1Fの現実に向き合うべきだと思います。」

「自分ができることは知れているし、廃炉を見届けられないかもしれない。
 それでも1Fにかかわり続けたい。
 若い人たちにも放射線を過剰に恐れず、福島の再生にかかわってほしいですね。」

 一年経った今年の3月10日、氏は毎日新聞のインタビューで語っている。

「うそは書かないように徹底しています。」

「大所高所からの物言いはしないようにしよう。」

「作業員としての『下から目線』は外さないようにしています。
 あくまで私個人の視点で語れればと思っています。」

「あそこで働いた者の誰かが、何らかの形で(記録を)残す必要があると感じています。」

「マスコミの方が見学ツアーで来て、東京電力さんにバスで一周させられて『いまだに大変だ』と言われても、あなたたちが見たところはそうかもしれないけど、他にもいっぱい現場はあるんだよって言いたくなります。」

「東京では想像できなかったけど、1Fで働く人と補償を求める人がすっぱり分かれているわけではない現実があります。
 避難して交渉している人の中に、あそこで働いている人もいるんですよ。」

「雇用主(東電)を徹底的に悪者にするのも違うし、だからといって事故を起こした企業ですから、その相手に対して、仕事をくれてありがとうと感謝するわけでもない。
 人間の気持ちはそんなにきれいに分けられないと思う。」

「自分の中にはよそから来ているという自覚は常にありましたよ。
 自宅が避難区域にあり避難した人、津波に遭った人、余震に遭った人……。
 自分は同じような経験をしたわけではないので同列には語れないですよね。」

「日本に住む人なら皆事故とは無縁ではないと思いますが、福島や被災地を代表して何かを語れる当事者ではないということです。
 半年間、働いたからといって自分が何かを代弁できるとはまったく思えません。」

「とかく二極化された論争になりがちですが、そういった論争に拘りすぎて、現場がないがしろになるのだけは避けてほしいと思います。」

「作業員の年間被ばく限度量を20ミリシーベルト弱に定めている会社が多いので、線量をきちんと管理しないとすぐに人が足りなくなってしまいます。」

「放射線よりも直接的に身体にこたえるのはなんといっても暑さです。
 とくに夏場は熱中症が頻出します。」

「1Fで作業する人数だけなら待遇が良ければ確保できるでしょうが、このままでは経験や技術のある作業員が足りなくなるというのが一番の問題なんだと思います。
 新しい職人を育てようにも、高線量の建屋内では、ネジをゆるめる仕事でも1時間でその日の作業は終わりです。
 1Fで技術の継承は難しい。
 東京でも建設的な議論がなされるといいと思っています。」

「ここまで漫画をちゃんと描くと分かっていたら、現場をもっと丁寧にいろんな角度から見てきたのにと思っています。
 覚えていないところを想像では描けないですから。」

「1人1人が期待する原発像がありますよね。
 ある新聞はいかに労働環境が悲惨だったかを徹底的に聞こうとしました。
 確かにひどい目にも遭いましたけど、個人的にはそれでも面白い経験だったと言えます。
 語弊があるかもしれないけど。
 あとはやたらと身体を心配する質問ばかりだったり、再稼働や原発推進と言わせようというご質問もいただくこともあります。
 皆さん、いろんな読み方をされますよね。
 いかに原発を巡る議論が複雑化しているかを身をもって思い知りました。」

「『真実』が何かなんて私にはわからないし、現場にぱっと行って『真実』を私が掴んでしまうなんてことはあり得ないと思います。
 繰り返しになりますが、この漫画においては『真実』を探ることよりも、私が見てきたことを描くことが重要だと思っています。
 福島なり1Fの一側面を記録することが全てなんです。」

「一つ、これが『真実』と決めてしまうと他のものが見えなくなる可能性があります。」

「四六時中緊張して働いているわけではないですよ。
 ギスギスしてもしょうがないし、リラックスして働ける環境も大事です。
 やっぱり、廃炉作業を終わらせるためには誰かが働き続けないといけないので。」

「この漫画を通じて、現場で働いている人の顔が想像できるようになってほしいなと思っています。
 親近感とは違いますけど、どういう環境で働いているかは分かってほしいという思いは込めています。
 レッテル貼りをしたり、大所高所に立ったりしているだけでは解決しない問題が現場にはまだまだあると思うのです。」

「国の政策を議論するより先に、目の前の現場を片付けたり、作業員が自分の境遇をどうするかを考えるので精いっぱいという場所が1Fなんだ、と私は思っています。
 もう少し連載を続けて、また1Fに戻ろうと考えています。
 廃炉の行方を自分の目で確かめたいのです。」

 氏は「真実なんてわからない」と言うが、読む者は〈真実の声〉と感じる。
 確かな現実があることをそのまま告げている貴重な資料と言えるのではないか。
 現場を体験できない私たちは、こうした現場の報告によって日々、無事に処理作業を続けねばならない〈現実〉がいくばくかは想像できる。
 その先に、原発は何であり、どうあるべきかが、それぞれなりに考えられ、語られ、選択する行動が生まれるのではないか。
 理想だけで現実を無視すれば明日が危ういし、現実を言いわけにして理想を捨てれば未来が危うい。

 氏は平成26年4月23日、『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) 』を出版し、今年の2月23日、『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2) 』を出版された。
 また、ぜひ1Fにかかわり、現実を広く伝えて欲しい。
(氏の漫画には、一部の医師などから、放射能の危険性に関する姿勢について批判がある)




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん あみりたていせい から うん」※今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y





[投票のご協力をお願いします。合掌]

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へにほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 真言宗へ
にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 悩み・苦しみ・迷いへにほんブログ村



blogram投票ボタン



back-to-top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。