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2014
03.01

犬の面影供養

201403010011.jpg
子育てのまことは、生きとし生けるものの存在の根〉

 早朝、凍てつく舗装道路の上で、薄茶色のイヌが死んでいた。
 中央分離帯で区切られた二車線の道路中央で、進行方向へ対して傷一つない背を向けている。
 耳が二本、ピンと立ったままだ。
 彼は、おそらく、つい数時間前まで、あの耳を用いてこの世の音を聞いていたのだ。
 車にぶつかられたドスンという音も耳に入ったことだろう。
 通り過ぎざまにふり返ってみると、目も鼻も口もきれいなままだった。
 彼は、おそらく、つい数時間前まで、あの目を用いてこの世の姿を見ていたのだ。
 彼は、おそらく、つい数時間前まで、あの鼻を用いてこの世の匂いを嗅いでいたのだ。
 彼は、おそらく、つい数時間前まで、あの口を用いて、生きながらえるべく、モノを飲み食いしていたのだ。
 今の私と同じく、耳も目も鼻も口も用いていた。
 彼は、人間に比べれば貧弱だが立派に感情をはたらかせるその脳で、つい数時間前まで何を考えていたのか。

 もしも、私が彼と入れ替わり、あの場所に横たわっていたとしても、宇宙はびくともしない。
 つい最近までは、丸い身体の、あるいは痩せてキツネに似たタヌキたちが車に撥ねられ、そこここで空を向き、大の字になっていた。
 開発の進展に伴って彼らは駆逐され、とうとう、被害者は今や、飼い犬になった。
 次に自分になったとて不思議はない。

 彼も、私も、いのちという大きな世界の一端を担っている。
 大海原を満たしている一滴の水。
 まったく平等だ。
 海原から蒸発し、雲となり、雨となり、川となり、また海へ戻り、いつ、いかなる者として、いかなる役割を担うかは、因果応報と輪廻の原理に従うのみである。

 車は途切れず、彼の遺体を乗せてやることもできなかった。
 撥ねた人類の一員として、彼の不注意を詰(ナジ)らず、蔑(サゲス)まず、車という道具が結果的にいのちを奪ったことを詫びたい。
 数時間後、帰山し、人間相手と同じく、面影供養を行った。
「おん かかか びさんまえい そわか」




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「のうまく さんまんだ ぼだなん あびらうんけん」※今日の守本尊大日如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=LEz1cSpCaXA





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