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2014
04.05

老いれば空気となる ―老ふたり互に空気となり合ひて有るには忘れ無きを思はず―

201404050001.jpg
〈浅井忠『農家風景』〉

「老ふたり互に空気となり合ひて有るには忘れ無きを思はず」(窪田空穂

 年老いた夫婦が互いに空気のような関係になってしまっている。
 相手はいるのだが、何ら心に引っかかることもなく、まるでいないかのようである。
 そうかと言って、相手がいないなどという状況は考えもしない。
 相手がいても、そうとは気にならず、相手がいないなどということは意識的におよそあり得ない。
 こうなれば、もう、〈空気〉と言うしかない。

 あの世へ持って行くモノなどいらない。
 異性は魅力的でももう、花を観るに等しい。
 貪るような飲食とは無縁。
 名誉は夢のように消えた。
 睡眠は妨げられなければそれでいい。

 五欲から離れれば、きっと、誰かに刺さりかねない心のトゲも先が丸くなるのではないか。
 ぶつからなくなるのではないか。

 自然の中に人間の創造力を際立たせて屹立する近代的建築物に魅力を感じないわけではないが、崩れかけそうになっている古びた民家の前で立ち止まらせられる場合もある。
 人間の手になったものが、長いこと自然を受け容れているうちに、あるいは自然に撫でられ叩かれているうちに、木も石も自然と変わらなくなる。
 宇宙物理学者ローレンス・クラウスは『宇宙が始まる前には 何があったのか?』において、自分が時折、口にする「いつもの呪文」を紹介している。

宇宙は、われわれが好むと好まざるとにかかわらず、あるようにある」


 宇宙の進化はこうだ。

宇宙が進化して冷えていくにつれて、何らかのバックグラウンドの場が、宇宙空間のすべての領域で成長した。
 それはちょうど、冷え込みの強い日に、あなたの家の窓枠に氷の結晶が自発的に生じるのと似ている。」

「たまたまの成り行きにより、長く膨張を続ける寿命の長い宇宙もあれば、あっというまにしぼんで消える宇宙もある。」


 人間も又、「たまたまの成り行きにより」長寿だったり、短命だったりする。
 宇宙は何と親しいものか。

 だから、人間がだんだん空気になって行くのは当然であり、最後は煙となって天へ溶け込み、土となって地へ溶け込む。
 目に見えない心は、目に見えない世界へ還って行く。
 空気となる実感を持てるほどの長寿が許される社会はありがたいと言えるのではないか。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん さん ざん ざん さく そわか」※今日の守本尊勢至菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。

https://www.youtube.com/watch?v=qp8h46u4Ja8





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