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2014
06.19

この世の苦を抜き、あの世の安心をもたらす阿字観(アジカン)―新法楽塾(第二回)―

20140617003.jpg
〈ホトトギスとウグイスが鳴き、甘酸っぱいグミが真っ盛りです。ブルーシート持参でおでかけください〉

 私たちは「わかっちゃいるけど、やめられない」生きものである。
 カッとなって怒鳴れば、相手が反撃しようと、しょぼんとなってしまおうと後味が悪い。
 つきあいが破綻する場合もあり、生じた怨みによって、自分がもう忘れたころに、とんでもないしっぺ返しを受けたりもする。
 それに、おちついてよく考えてみれば、多くの場合、自分自身にも問題があればこそ、悶着になったのだ。

 私たちの行動の多くは、〈心の癖〉がそうさせるのである。
 癖がとっさの反応を生じ、アッと思った時はすでに、やってしまっている。
 常習者の万引きや、依存症の方がアルコールへ手を伸ばし、お金を握ってパチンコ屋へ入ることなどが典型である。
 だから、人としてやってはいけないことを繰り返し確認し、こうありたいという心のありようを繰り返しイメージせねばならない。
 誰でも、一生涯――。

 親孝行を説く『父母恩重経(ブモオンジュウキョウ)』は示す。
「親においしいものを食べさせたり、看病したりするだけでは真の親子孝行ではない。
 もしも、親が道理を考えず、酒色にふけるなどの悪行を続けているならば、たとえ断食をしてでも、心を入れ替えさせねばならない。
 親にぜいたくをさせるのが親孝行ではない。
 み仏の教えを知らないままでは、たとえいかなる学問を行った者とて、ともすれば誘惑に負け、堕落してしまうのが人の常だからである。」

 では、「不殺生、不偸盗(フチュウトウ…盗まない)、不邪淫、~」の「十善戒」や、「布施、持戒、忍辱(ニンニク…忍耐する)、~」の「六波羅蜜(ロッパラミツ)」などを学べば大丈夫か?
 不十分である。
 わかっていても、つい、戒めに反することを行い、努力目標を忘れるからである。
 我欲や、自己中心的考え方や、感情の波によって。
 それらは、頭にあるはずの〈ものの道理〉など、たやすく吹き飛ばす。

 では、どうすればよいか?
 何が足りないのか?
 
 お大師様は、そのカギを弟子の道興大師(ドウコウダイシ)実慧(ジチエ)大徳(ダイトク)へ言い遺された。
「この瞑想を行えば安楽になり、世間的な苦悩を離れることができる。
 これが悟りを得ることである。
 ましてや、瞑想が深いレベルに達すれば、生きることにも死ぬことにも惑わなくなる。
 これが即身成仏(ソクシンジョウブツ…この身このままでみ仏であると気づくこと)である。」
 以下、原文である。

「この観に入る者は安楽を得て世間の苦悩を離る。
 これを解脱(ゲダツ)と名づく。
 いかにいわんや観達(カンタツ)するときは、生死(ショウジ)に於いて自在なるべし。
 是(コレ)を即身成仏(ソクシンジョウブツ)と為す」 


 この瞑想法こそ、『大日経』などに基づき、お大師様がまとめられた「阿字観(アジカン)」である。
 お釈迦様の悟りに憧れ、それを目指して人類は研究し、研鑽し、精進してきた。
 お大師様は、経典に基づき、およそ1300年前にお釈迦様が達した境地を自らの修行によって実証し、そこへ入る方法を私たちへ遺された。
 それ以来、密教の行者たちは1200年近くにわたり、この方法によって修行し続け、即身成仏が土台となる修法を行ってきた。
 阿字観こそ、よからぬ〈心の癖〉を根底から清め尽くす決め手である。

 我欲が地球規模で膨らみ、富める者と尊厳を持って生きられぬ者との格差が絶望的なほど拡大し、地球規模で進む自然破壊が季候の大変動を起こし、科学が叡智の制御力を超えて人間の主人公になろうとしている今、私たちは、生きて深々とした満足を得られず、死を迎えて途方に暮れるしかない。
 お大師様は説かれた。
「環境は私たちの心に従って変化する。
 心が穢れれば環境も濁る」
 以下、原文である。

「夫(ソ)れ境(キョウ)は心(シン)に随って変ず。
 心垢(ケガ)れれば境(キョウ)濁る」


 今こそ、人類の宝ものである阿字観を行者の世界から娑婆世界へ伝えねばならない。

 もちろん、阿字観の実習は、正統な方法を学んだ者の指導によらねばならない。
 普通のナイフと外科医のメスとでは、はたらきが次元を異にし、誤った使用方法では所定の結果が得られず、むしろ危険でさえあるのと同じである。
 手術の現場で、素人がコンビニで買ったナイフを手に執刀しようとする光景を思い描けばすぐにわかる道理である。

 この先しばらく、阿字観について述べ、おりおりに実習も行いたい。
 この世の幸せとあの世の安心に関心のある善男善女と共に進みたい。
 この世が弱肉強食のケダモノの世界に堕ちず、自他同利益(ジタドウリヤク…自他共によく生きられること)の菩薩界(ボサツカイ)へ近づくよう祈りつつ。

【第二回阿字観瞑想会の日程】
・日時:平成26年7月6日(日)午後4時~5時30分
・場所:法楽寺講堂(イステーブルの席あり)
・申込:準備の都合上、前日午後5時までに電話やファクスやメールなどでご連絡ください。
・送迎:午後3時30分に、『イズミティ21』前へ送迎車がまいります。乗車希望の方は前日午後5時までに必ずご連絡下さい。
・会費:1000円




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「のうまく さんまんだ ばざらだん かん」※今日の守本尊不動明王様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=EOk4OlhTq_M





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