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2014
07.12

現れた餓鬼とアーナンダ ―お盆供養の心とは?―

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 お盆には、ご先祖様など、御霊供養に併せて、施餓鬼(セガキ)という供養も行われます。
 多くの場合、お盆の始まりとなった『盂蘭盆経(ウラボンキョウ)』についてのみ語られますが、施餓鬼の由来とされる『仏説(ブッセツ)救抜焔口餓鬼(グバツエンクガキ)陀羅尼経(ダラニキョウ)』についても考えてみましょう。
 この経典は、お大師様が唐から持ち帰ったものです。
 大まかなお話は以下のとおりです。

 ある時、お釈迦様の十大弟子の一人と称される阿難尊者(アナンソンジャ…アーナンダ)が、静かな場所で瞑想をしていました。
 アーナンダは、多聞第一(タモンダイイチ)すなわち、お釈迦様の説法を誰よりもよく聴いている弟子です。
 そこへ、焔口(エンク)という餓鬼が現れて言います。

「お前は三日後に死んで、餓鬼になるだろう」


 丑三つ時(午前3時から3時30分)に、口から炎を吐き、醜く枯れ細った姿で、喉は針の先のほどしかない餓鬼にこんなことを告げられたなら、普通の人は卒倒してしまうかも知れません。
 しかし、さすがに修行を積んだ仏弟子です。
 驚きながらも質問します。

「どうすれば苦難を逃れられますか?」


 この場面は、想像を絶します。
 もしも私たちが暗闇で餓鬼から声をかけられたならば、腰を抜かせば別として、とにかく、逃げ出さないでいられないことでしょう。
 しかし、アーナンダは正面から対応したのです。
 それだけでなく、どうすれば君のようにならずに済むかと訊ねました。
 常々、いかにお釈迦様の教えを信じていたか、その誠心がわかります。
 なぜなら、お釈迦様は、悪行(アクギョウ)による悪業(アクゴウ)が、地獄界、餓鬼界、畜生界という最も苦しみの深い世界へ堕ちると説かれていたからです。
 私たちとは違い、アーナンダは餓鬼界について想像力をはたらかせ、餓鬼を憐れみ、自他共にそこへ堕ちないようにと願いながら修行を続けていたからこそ、餓鬼から逃げなかったのでしょう。
 もしも、見かけただけなら、供養したに違いありません。
 しかし、ことは大変です。
 アーナンダ自身がもうすぐ餓鬼になる運命にあると告げられた以上、ただちに、何とかせねばなりません。
 ここで、お前のようにならないためにはどうすればよいか、と相手に尋ねたところも感嘆に値します。
 因果応報を深く信じていればこそ、一瞬にしてこう考えたはずです。
〝君がそうなったのには原因があるだろうし、君がそこから救われるための方法もあるはずだ。
 私がそうならないための方法だってあるに決まっている〟
 餓鬼は答えます。

「そのためには、餓鬼道など苦の世界にいるあらゆる者たちとバラモンへ飯食(オンジキ…食事)を施し、仏・法・僧の三宝を供養せよ。
 そうすれば、お前の寿命は延び、私は苦界から脱することができる」


 しかし、一介の行者であるアーナンダには大量の飯食はもちろん、お金もないので、お釈迦様へ救いを求めました。

「観世音菩薩のご加護を受ける秘密の呪文がある。
 一つの器へ食物を用意し、『加持飲食陀羅尼(カジオンジキダラニ)』を唱えて加持(カジ)せよ。
 そうすれば、食物は無限の量となり、すべての餓鬼は満腹し、限りない苦界の者達も救われ、施主は寿命が延び、功徳により仏道を証得できよう」


 指導されたとおりに実行したアーナンダは3日後も生きていたどころか、お釈迦様の最期を見届けるまで身の回りの世話を続けたのです。

 私たちは、この経典に基づき、ずっと、施餓鬼の修法を行ってきました。
 経典にある「陀羅尼(ダラニ)」は次の真言です。
「ノウマク サラバタタギヤタ バロキテイ オン サンバラ サンバラ ウン」
 また、唱えるべき如来の名号は以下のとおりです。
「南無過去宝勝如来(ナムカコホウショウニョライ)」
 貪りを離れ、悪業を清め、慈悲心を起こします。
「南無妙色身如来(ナムミョウシキシンニョライ)」
 餓鬼の醜さから離れ、美しい姿になります。
「南無甘露王如来(ナムカンロオウニョライ)」
 この上ない教えのご加護が心身を包み、喜びに満ちます。
「南無広博身如来(ナムコウハクシンヨライ)」
 針先のように細い喉が開き、飯食を自由に食べられます。
「南無離怖畏如来(ナムリフイニョライ)」
 餓鬼界の恐怖から逃れます。

 餓鬼は、気づきかれくい湿った暗がりにいるとされています。
 私たちは、キラキしいものばかりに目を奪われているならば、決して餓鬼に気づきません。
 私たちも、もしかすると三日後に死ぬ運命なのかも知れないし、そうであって何の不思議もありませんが、誰もそんなことに気づきません。
 目連尊者(モクレンソンジャ…モッガラーナ)が餓鬼界に堕ちていた母親を救った故事にちなむお盆供養と共に、ぜひ、施餓鬼の心も起こし、あの世とこの世とを問わず、苦界にある衆生へ供養し、慈悲の心を深めたいものです。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「のうまく さんまんだ ぼだなん あびらうんけん」※今日の守本尊大日如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=LEz1cSpCaXA





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