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2014
07.20

真智の開発をめざして(その6) ─五智の教え・愚癡を言わぬこと─

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五智」とは、優しさ・厳しさ・正しさ・優雅さ・尊さであり、その五光により、妄知(モウチ…おかげさまと心の底から思えない惑った心)も邪知(ジャチ…万事を我がためとするよこしまな心)も消え失せます。

 さて、厳しさは、〈愚癡〉〈好悪〉〈自他〉〈明暗〉〈公私〉という五つの問題がきちんと整理される時、〈人間がみ仏の子である証明〉として完成します。

[2の1]厳しさ─愚癡を言わない

 私たちは、自分へ対して優しく、他人や社会へ対して厳しくなりがちです。
 それは、〈自分可愛さ〉があるからです。
 自分の欠点に気づいていない人ほど、他人の欠点をあげつらうものです。
 こんな言葉を耳にしたことはないでしょうか?
「あの人が他人の悪口を言うのを聞いたことがない」
 人格に対する最高の誉め言葉です。
 どう最高なのか?
 他人の悪口を言えぬほど、自分の至らなさを知っているからです。
 未熟な自分を戒め、言動を慎む時、その人は〈自分可愛さ〉から離れています。
 なかなか、このようには振る舞えず、言われた人はもちろん、聞き手にも不快感を与えがちな私たちであればこそ、〝自分へ厳しくしよう〟という、向上する意志が必要です。

 自分へ厳しくするためには、まず、愚癡を言わないようにしましょう。
 この場合の「愚癡」とは、言っても仕方のないことをグタグタと並べて時間を潰す行為だけではありません。
 そもそもは三毒という苦しみの根源とされているものの一つです。
 三毒とは、貪(トン…貪ること)・瞋(ジン…怒ること)・癡(チ…愚かなこと)であり、ものの道理に暗く、智慧のはたらかない状態が愚癡です。
 インドの言葉ではモーハと言い、漢字文化圏に入ったおりに、「愚癡」あるいは、「馬鹿」と訳されました。
 文字を見てわかるとおり、意味からは「愚癡」とされ、音からは「馬鹿」とされたのです。
 そもそも、愚癡は馬鹿と同じであって、決して馬や鹿がバカなのではありません。

 では、愚癡とはどう馬鹿なのか?
 道理に暗く、智慧のはたらかない状態とはどういうものか?
 もちろん、頭の良し悪しを指すのではありません。
 仏教的には、原因には必ず結果が伴うことが本当にわかってはいない状態、あらゆるものは縁の糸で結ばれていることを実感できない状態、この二つを指します。
 仏教語では、因果応報と、縁起を知らない、もしくは忘れていれば愚癡の人ということになります。

 一見、難しそうな話ですが、決してそうではありません。
 第一の「因果応報」については、起こっているものごとには必ず原因があり、結果のでない行為はない、と本当に思えれば大丈夫です。
 あるいは、悪いことをすれば必ず罰が当たる、良いことをすれば必ず仏神が見ていてくださる、と思えれば大丈夫です。
 まっとうに汗を流している人が必ずしも報いられず、悪知恵にたけた人が地位や財産を得たりしているという現実を前にしてもなお、原因と結果はつながっているというお釈迦様の説かれた真理を信じて、良心に従った生き方のできる人は、人間として大丈夫なのです。
 また、第二の「縁起」については、すべては縁の糸に結ばれて起こり、存在しており、時の流れの中で縁が変わればすべては変わって行くと思えれば大丈夫です。
 あるいは、何ごとも「おかげさま」と感謝し、自分より先に亡くなったネコや人に「無常」を感じれば大丈夫です。
 育ったことも生きてきたことも、何でも自分の力でやってきたような高慢心による勘違いから離れ、自己中心的な執着心でしがみつく愚かさにきづけば、人間として大丈夫なのです。

 このように考えると、いわゆるグチを言って大切な人生を浪費してなどいられなくなります。
 また、自分に厳しくなれば、グチという〈未来を創造しない〉状態につけ入り、「そうだ、そうだ」と同調して歓心を買い、うまく利用しようとする心の暗い人との縁ができにくくなります。
 グチを聴いてくれる人が本当に相手のことを思っているのなら結構ですが、親身になってくれているはずの人にあれこれ言いふらされて酷い目に遭ったなどというできごとは、日常茶飯に起こります。
 愚癡の人の因縁は、愚癡の人を引き寄せたりもします。
 言いたい時にはグッとこらえて〈自分に厳しく〉し、グチをやめようではありませんか。
 子供たちの姿に励まされ、花に微笑み、未来をこそ、語ろうではありませんか。
 ただし、自分をあまり追いつめないよう、辛い時にはみ仏へ手を合わせて報告し、お救いいただきましょう。
 無限のお慈悲は、無限の吸い取り紙でもあるのです。
 ありがたいものです。






 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。




「おん さんまや さとばん」※今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0





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