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2015
05.29

死んでも残るものは何? ―死後を考える小学生―

20150529043.jpg

 小学生A君に訊かれた。
「和尚さん、死んでも残るのは何?」
 いきなりの質問にとまどった。
 霊魂、自分、思い出、……。
 どれも〈実体〉と思わせてはならない。
 歴史、……。
 まだ、難しすぎる。

 学生の頃に読んだマンガ『忍者武芸帳 影丸伝』(白土三平)のラストシーンを思い出した。
 影丸は言う。
「わしが死ねばその後をつぐ者がかならずでる。
 破れても人びとは目的に向かって多くの人が平等にしあわせになる日まで戦うのじゃ。
 そしてやがて武士も百姓もない世の中がくる……百年先か、先年先か……きっと、くる。」
 熱く、激しく、生きるくの一たちも輝きつつ、死ぬ瞬間まで自分の道を貫く。
 明美は愛のために、逃げず、刺されても、斬られても走り抜き、斃れる。
 蛍火は敵を倒すため「忍者は術に生きる。死しても、もし術が残れば生きることになる」と最後まで術にかける。
 昭和35年、東京都貸本組合連合会が行った漫画家ベストテンにおいて、代表100人のうち82人が白土三平を第一位に推している。
 以下、総合得点で第二位が長谷川町子、第三位が手塚治虫である。
 当時は安保闘争のあった〈政治の時代〉であり、左翼運動の闘士に重ねて読んだ向きも多かろうが、共産主義にはっきり疑問を抱き、生き方が見つからなかった小生のような学生へも、白土三平の思いは、はっきりと届いて来た。

「――記憶だよね。
 俺、みんなに覚えておいてもらいたいんだ」
 A君は自分で答を出した。
 ネットでたやすく〈知られる時代〉になった以上、知られないで死ぬことは、すでに小学生にとっても耐え難いのか。
 テレビの電波に乗せられたならば、ネットの有名人になれば、それが最高の生きた証なのか?

 慌てて軌道修正をはかる。
「他人に知られるかどうかよりも大切なのは、君がどう生きるかということさ。
 君がちゃんと生きていれば、そのことを君自身が知っている。
 家族や友だちにも、わかってもらえるだろう。
 君のよい行いに感動したり、感謝したりした人はきっと忘れないよ。
 ここから始めなきゃ。
 有名になるかならないかは、あくまでも結果さ。
 有名になることそのものを目的にすると、道を誤るかも知れないよ」
 脚光を求めての愚かな行為が日々、マスコミに流れていることを念頭に話したら、A君は今、野口英世を勉強しているという。
野口英世は、自分の手が治ったことから医学や細菌学を目ざして、人々のために一生を捧げたんだよね。
 誰かのためになる、自分をかける、ということが一番大切な生き方だよ。
 そうして一生懸命にやっていれば、きっと、君のことを本当に忘れない人たちといい縁ができるよ。
 私には忘れられない恩人や尊敬する人たちがいっぱいいるし、私のことを忘れないでいてくれる人たちもいると思う。
 しっかり勉強して、いいことができる人になろうね」

 幸いにして、A君は死を思い詰めているのではなく、未来の人生の先までイメージしようとしているようだ。
 情報化時代の落とし穴に堕ちず、まっとうに成長して欲しいと願ってやまない。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。




「おん さんまや さとばん」※今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0





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