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2015
11.07

【現代の偉人伝】第213話 ―空(クウ)となった師匠欣ちゃん―

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欣ちゃんは74才で駒沢大学仏教学部に合格し、「認知症対策のつもりで勉強した。本当にうれしい。大学には一日も休まずに行く。野球部にも入りたい」と言った〉

 11月6日、隠形流(オンギョウリュウ)居合の道場から帰山し、久方ぶりに「ファミリーヒストリー」(NHK総合テレビ)を観た。
 昭和63年、52才で突然逝去したコメディアン東八郎のルーツを辿る番組である。
 欣ちゃんこと萩本欽一氏は、東八郎の弟子だった。
 東八郎は、わずか5才違いの欣ちゃんへ身体を張って芸を教えたという。
 欣ちゃんは、父親の急死にとまどう息子東貴博氏へ、父親と同じ道を歩みたいのなら亡くなった父親の前で誓えと励ます。
 誓った東貴博氏は46才になった今、父親が遺したお笑い養成所「笑塾(ショウジュク)」の再開を果たし、活躍中である。

 さて、番組の最後近く、「私の芸の八割は東八郎のものです」と公言している欣ちゃんは、テレビカメラを通して東貴博氏へ言葉をかける。

「私は東八郎から芸を教えてもらいました。
 私が貴博に教えたのは、東八郎からもらった私の芸です。
 だから貴博は私の弟子ではありません。
 東八郎の弟子です」


 絶句する東貴博氏は涙ぐみ、小生もしばし、アングリとなり、隣に座る妻へ語りかけるともなく呟いた。
「こんなことって言えるのかなあ」

 9年前、ブログ『現代の偉人伝』へ書いた「第22話 武士道を見せた萩本欽一氏」が思い出された。
 野球好きの欣ちゃんは、自前の球団『茨城ゴールデンゴールズ』を手塩に掛けて育てていた。
 ところがある日、遠征先で、若手メンバーの一人が未成年者と飲酒したあげく、婦女暴行事件を起こした。
 メンバーが所属していた吉本興業はただちに解雇を決めた。
 その発表とほぼ同時刻、移動中の欣ちゃんは羽田空港で取材に応じ、足を振るわせながら球団の解散を発表した。
 欣ちゃんは、自分が悪いと重ねて社会へ詫びた。
 山本圭一容疑者を一言も責めず、恨み言も発しない。
 この時点で「(弟子を)どうしてあげることもできないから。一緒に謝るしかない」とは信じられない言葉である。
「僕には責任がある。山本が反省して、どっかで仕事をやるまで責任がある」
「今は『ごめん』と『ありがとう』だけです」
 これでインタビューは締めくくられた。

 師へ迷惑をかけ、弟子に裏切られるなど、さんざん失敗をやらかしてきた小生には一生、忘れられないできごととなった。
 今回の言葉も、穏やかな横顔もきっと忘れないことだろう。
 コメディアンの第一人者が、全く〈この私〉というこだわりを離れている。
 懸命に弟子を育てただろうに、育ててやったという意識が全くない。
 義理のやりとりに明け暮れ、自分の売り出し合戦に忙しいこの世間を、欣ちゃんはあまりに飄々(ヒョウヒョウ)と生きている。
 何としても偉人伝へ書き遺しておきたい。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん あみりたていせい から うん」※今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y





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