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2015
12.01

血の通う人間の思いが通い合う社会へ ─移動スーパーと小選挙区制に思う─

201512010001.jpg
〈朝日新聞様よりお借りして加工しました〉

 心の通い合いについて考えさせられる二つの新聞記事を読んだ。

1 移動スーパーのこと

 11月28日、朝日新聞の「フロントランナー」は、移動スーパー「とくし丸」社長住友達也氏(58才)を紹介した。
 徳島の山間部に始まった事業は東京・四谷にまで広がり、約100台のトラックが27都府県を走っている。
 記事である。

「歩ける距離で生活必需品がそろわない『買い物難民』が増えている。
 そうしたお年寄りらを訪ねる」


 グループに参加する個人事業主は300万円でトラックを買い、1500点の商品を積み、50~60人の顧客の軒先まで配達、販売する。
 週に2度、家の前に顔を出す事業主は、顧客の95パーセントを占めるお婆ちゃん方にとって、「息子以上の存在」と感じる場合もある。

「地元自治体や警察とお年寄りの見守り協定を交わし、これまでに通報は数十件に及ぶ。
『地域に必要なインフラをめざす』という。」


 大手商社から規模の一挙拡大を持ちかけられたが断った。
 目的が違うのだ。
 氏は徳島の先輩賀川豊彦を意識し、「生協運動ぐらいの社会的認知と影響力」を目ざす。

利益より、周囲の人間関係によって商売を広げることで地域の疲弊を何とかしたい

「各省庁の統計をみると、500メートル圏に生鮮食料品が買える場所がなくて自動車に乗れない人、つまり『買い物難民』が数百万人いる。
 スーパー店舗の大型化、郊外化で地元の中小が撤退し、増えている」

300メートル内に商店があればできるだけ立ち入らないよう心がけています。
 うちが出ることで、地域の商店がつぶれたら意味がない。

(1)命を守る(買い物弱者の支援、見守り)
(2)食を守る(地域スーパーの役割を果たす)
(3)職を創る(社会貢献型の仕事創出)
の三つを事業目的に掲げています。」


 他店を潰さぬ出店に徹する「とくし丸」は、徳島と篤志を掛けている。

「もうけだけが目的ではない。
 売りすぎず捨てさせないよう気を使っています。」

コンビニは利益の多くを東京の本部が吸い上げる。
 私たちは提携スーパーの売り上げを増やし、事業者、地域社会に利益を還元する仕組みをめざします。

 とくし丸はそのためのメディアであり、街の毛細血管です。

 コンビニの店員はだれがやっても一緒でしょう。
 でもうちの事業主はその人じゃないと駄目なんです。
 いつも『ありがとう』といってもらえる仕事です。


『スイミー』って知ってます?
 作家レオ・レオニの絵本の主人公の小魚です。
 大きなマグロに食べられないよう小さな魚の集団をつくるんです。
 そのイメージなんです。」

 
 人と人とがつながり、この世を動かす〈儲け〉に絡め取らない絆ができる。
 心の血が通い合い、売り手と買い手が共に相手のためになり、共に生きられる物心両面に及ぶ「毛細血管」が創られつつある。

2 小選挙区制のこと

 11月29日の産経新聞は「いまどき自民議員『講演会いらない』を掲載した。
 山本朋広衆院議員は後援会を持たない。

「五千人のガチガチの講演会をつくっても、選挙に負けるときは負ける。
 後援会をつくり、維持することは、割く労力や時間、費用を考えると無駄だ。」


 山本氏は、4回の選挙における当落を経験して、「風に抗うことはできない」と悟った。
 だから、後援会を作らず、駅前でビラ配りを続けている。
 記事である。

「戦う相手は野党候補。
 カネも政党助成金で賄われ、公認権は党本部に握られた。
 国会議員は、地方議員にとって、東京本社から送られてきた『支店長』にすぎない。」


 今の小選挙区制は、以前の中選挙区制と比較して致命的欠陥がある。
 第一に、一つの政党から一人しか立候補できないために、選挙民が人間を選べない。
 小選挙区制の眼目は〈政策を選ぶ〉ことだが、私たちは本当に政策を選び、選んだ政策が実行されているか?
 選んだはずではなかった政策が実行されてはいないか?
 政治は生きものであり、政党も政策もどんどん変わるが、人間は一朝一夕に変わらない。
 何をやるか、やらないか、結局は〈人間のなすわざ〉である。
 人間を選べる制度で選んだ人間にもし、裏切られたとしても、選挙民にも選んだ責任はあるのでやむを得ないが、そもそも人間を選べないのでは、選挙民の選択肢は、政党の都合によって奪われているに等しい。
 選挙民が人間を選べなければ、最も不幸になるのは選挙民である。

 今の政治不信の根幹にあるのは、こんな人に任せたくない、こんな人に任せたはずではなかった、こんなことを頼んだ覚えはない、という改善しようのない大問題である。
 第二に、死に票が多過ぎる。
 これは各方面から指摘されて久しいが、「政権交代」という錦の御旗が絶対視された結果、国民の意志としては〈比較多数〉に過ぎない勢力が、あたかも〈絶対多数〉の意志を体しているかのようにふるまう強権的な政権運営を招いた。
 比較少数の意見は事実上、ほとんど無いに等しく、これもまた選挙民の不幸である。
 硬直した理論や党利党略をやめ、国民の意志が正確に反映される仕組みを構築すること以上に緊急な政治課題はない。

3 小さな結論

 私たちが望んでいるのは、私たちが日々、生きている現実をふまえた社会の望ましい動きであり、改善である。
 もちろん、生活は個々別々、無限の様相を呈しているが、大切なのは、多様な思いが柔軟に反映される仕組みではなかろうか?
 その原点は、一人一人の思いが、社会を大きく動かす立場にある人びとへ確かに届くことである。
 住友達也氏の挑戦も、小選挙区制の欠陥も、根にある問題は共通している。
 血の通う人間の思いが通い合う社会でありたい。
 ご縁を結ぶ方々の苦しみや嘆きやガマンや憤懣に接している者の切なる願いである。



「おん あみりたていせい から うん」※今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y





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