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2015
12.25

お斎(トキ)とお地蔵様

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 かつて、伴侶を亡くしたAさんからご葬儀後のお斎(トキ)に招かれた際に言われた言葉が忘れられません。
住職に居ていただきたいんです」

 突然、伴侶に先立たれたAさんはほとんど茫然自失、ご友人に連れられて当山を訪ねられました。
 さっそく葬儀屋さんに来ていただいて手順のうち合わせを始めましたが、百か日までのご供養を終えた後に行う会食について決めねばならず、小生が出席できるかどうか訊かれました。
 予定がギリギリだったこともあり、失礼させていただきたい旨を述べたところ、会食を行わない方向へ話が行きそうになりました。
 慌てて、私のことは気にせず、どうぞ皆さんでゆっくりしてくださいと声をかけた時に返って来たのが冒頭の言葉だったのです。

 これには衝撃を受けました。
 小生は常々、通夜振る舞いでも、お斎でも、酒を口にしないのはもちろん、出席しない、あるいはできない場合が少なくありません。
 皆さんのおもてなしや感謝のお気持はよく理解できるし、ありがたいと思いますが、ご葬儀関係の法務は、スケジュールどおりにやっている日常の法務へ飛び込んでくる突発的かつ緊急の法務なので、日程のやりくりが厳しくなりがちです。
 また、ご遺族の方々にとって一生のうち何度もない大変な時に、なるべく負担をおかけしたくないという思いがあり、送迎もお断りしています。
 そもそも行者たる僧侶は本来、どこへでも自分一人で動き、いかなる〈現場〉でも一人で修法を完結させねばなりません。
 もちろん、後進の人を育てるためには連れて歩くようになるだろうし、あるいは高齢になればどうなるかわかりませんが、少なくとも今は、こうした姿勢でやっています。
 そうした中での「居て」欲しいというご要望は、まったく思いもよらないものでした。

 常々、皆さんは何を思い、何に困り、何を望んでおられるのかと考え、極力、皆さんの気持や願いに添った法務を行うつもりでいるのに、さっぱり気づかなかった自分が情けなくなりました。
 会食は、弔問者へのおもてなしであり、お世話になった方々への慰労であり、聖職者への供養であるという形しか見ていませんでした。
 たとえ小生のごとき者でも、仏界との橋渡しを務める僧侶がそこに居ることを安心と受けとめてくださる方がおられるとは気づきませんでした。
 まことに不明の至りです。

 ところで、最近の人生相談では今まで以上に、皆さんの言葉へ耳を傾けています。
 ご本尊様と一体になった気持で、よく聴いているつもりです。
 悩み、苦しみ、壁にぶつかっている方々はどなたも真剣です。
 精一杯、与えられた人生を生ききりたいと願っておられます。
 小生の仕事はまず、そこに居合わすことだと考えています。
 自分の行き先を求める皆さんは、どうすればいいでしょうか?と幾度も訊ねているうちに、だんだん、ご自身の中でまとまってくるものがあり、光を感じたりもされます。
 あと一歩の力が欲しいと思わる場合には、ご祈祷やご加持(カジ)やご供養などを行います。
 
 路傍に立つお地蔵様は、ただ立っているだけで何も言いませんが、至心に心を向けると必ず目に見えない通じ合いが生まれます。
 そして、急時には思いがけないご加護をくださったりもします。
 人生相談を受ける行者としては、お地蔵様の爪の垢ほどでも役立ちたいと願うのみです。 

 身内を亡くすのは人生の急時です。
 修法を行うだけでなく、もう一歩、皆さんに身近なところにも居れば、もう幾ばくかお役に立てるかも知れません。
 Aさんはとても大切なことを教えてくださいました。
 その都度、状況をいっそうよく観て、ますます精進したいと肝に銘じています。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん あみりたていせい から うん」※今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y





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