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2016
04.30

タックスヘイブンとは? ─パナマ文書が教えること─

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 今、話題になっている「パナマ文書」とは、タックスヘイブン(租税回避地)の会社の設立などを手がける中米パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した内部文書である。
 1977年から2015年にかけて作られた1150万点の電子メールや文書類からなっている。
 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手し、各国の提携報道機関によって事実が明らかにされた。
 各国の指導者や芸能、スポーツ界の著名人、また、その関係者が多数含まれている。

 今般、アメリカ在住の後輩が同窓会を通じて問題の核心を伝えて来た。
 以下、ニューヨーク州の弁護士旦英夫氏が寄せた文章を転載したい。

「 今、世界中の話題となっているパナマ文書(the Panama Papers)。
 中米パナマの法律事務所から流失した膨大な書類により、世界のとりわけヨーロッパ、ロシア、中国などの資産家や政治家の一族が、タックスヘイブンを悪用して、税金を逃れる実態が明らかになりつつあります。 

 今回は関連する英語を押さえておきましょう。
 まずTax Haven。
 税金回避地と訳されますが、Haven とは船を嵐から守る避難港という古い言葉です。
(Haven がHeaven と勘違いされて、税金天国と書いた新聞もありました。
 実際、税金を払わないですむなら天国ではありますが。)
 そこに設立されるのがShell Company。
 Shell とは中身がない貝の抜け殻で、つまりは 実体がない会社ペーパー・カンパニー(和製英語)のこと。
 主な目的は脱税(To evade taxes) と資産隠匿(To conceal wealth) でしょうが、中には、不正に入手した資金を洗浄(To launder money) する目的にも使われているでしょう。

 世界のTax Haven に秘匿されている資金は数兆ドルもあるとか。
 今回パナマ文書が暴露する実体は氷山の一角(Tip of Iceberg) だと言われます。
 庶民が高い税金に苦しむ中、超富裕層(Super-rich) が脱税のためTax Haven を悪用することが許されるはずはありません。


 この事実をめぐり、世界中で騒動が勃発している。
 情報の共有者である朝日新聞の記事を整理してみた。

・香港
 中立的な報道で知識層に人気がある香港紙「明報」が「パナマ文書」をめぐる特集を組んだ直後に編集幹部を突然解雇した。
・中国
 パナマ文書流出を受け、中国当局は報道規制をかけている。
 オンラインニュースの一部の記事を削除したり、検索も制限しているようだ。
 ICIJによると、文書には中国の習近平国家主席など、同国の現職・旧指導部の一族に関連したオフショア企業が入っているという。
・アメリカ
 米司法省報道官は、米国の法律に違反する汚職などの行為がなかったかどうか司法省が調査に着手したとし、「米国、もしくは米金融システムに関連がある可能性のある汚職をめぐるすべての疑惑を司法省は非常に深刻に受けとめる」と述べた。
・フランス
 政府は、パナマの法律事務所から多数の金融取引文書が流出したことを受け、脱税に関する予備調査を開始した。
・ドイツなど
 財務省報道官が「仕事を始める」ことを明らかにしたほか、オーストラリア、オーストリア、スウェーデン、オランダも1150万枚以上に上る膨大なパナマ文書に基づく調査を開始したとしている。
・ロシア
 英紙ガーディアンによると、プーチン大統領の幼なじみでチェリストのセルゲイ・ロルドゥギン氏を含む同大統領の友人たちに関連する秘密のオフショア取引やローンは20億ドル(約2218億円)相当に上る。
・イギリス 
 裕福な株式ブローカーだった亡父とオフショア企業とのつながりについて記載されていたキャメロン英首相の報道官は「個人的問題」だとし、それ以上コメントするのを差し控えた。
・パキスタン
 シャリフ首相の子供たちがオフショア企業とのつながりが記載されていたことについて、いかなる不正も否定した。
・アイスランド
 グンロイグソン首相夫妻が租税回避地の企業とつながりがあると同文書にされていたことを受け、首相は辞任要求に直面。

 ピケティ氏は、ルモンド紙に寄稿した。

「16年の『パナマ文書』が明らかにしたことが何かというと、先進国と発展途上国の政治・金融エリートたちが行う資産隠しの規模がどれほどのものかということだ。
 ジャーナリストが自らの任務を果たしているのは喜ばしい。
 一方で、政府が果たしていないのが問題なのだ。


 問題は、税金逃れの場所があり、それを世界中の権力者や資産家たちが利用し、各国の権力者たちが事実を明らかにせぬような施策をとり続けてきたことにある。
 そして、こうした不実・不公正・国民への裏切りが情報の伝達によって明らかになった事実は、国家による言論統制が何を招くかを如実に教えている。

 きわめて単純な話だが、権力者と一般国民は対等ではないのだ。
 権力者は国家を思い通りにしようとするが、国民は願う通りにしようがない。
 国民が意思を表す唯一の機会である選挙はたまにしか行われず、国民が「何をやってもいい」と認めたわけでもないのに、権力者は自分が権力を保持している間に、自分のやりたいことを急いでやろうとする。
 このズレは世界中で起こっている。

 多数者である国民の願いを少しでも実現するためには、たとえ権力者にとって〈不都合な事実〉であろうと、起こっている現実を白日のもとで明らかにし、それに関して、社会的公正という尺度に照らした論議が、さまざまな場で正々堂々と行われねばならない。
 決して、権力者のやりたいことについて〈説明責任〉を果たせばよいなどという話ではない。
 説明は論議の入り口であり、聖徳太子が示したように、「必ず衆(モロモロ)とともに宜(ヨロ)しく論(アゲツラ)ふ」必要がある。
 説明責任という言葉が免罪符のように一人歩きしている日本の現状は異様だ。
 報道の自由は、この公正を確保するための最後のよりどころである。
 それが権力者の判断、都合によって左右されるようになった時に社会はどうなるか?

 権力者の煩悩は個人的悪業(アクゴウ)を積むだけではない。
 社会的共業(グウゴウ)という巨大な悪業を積む。
 その共業の顕れとしてたった今、起こっている富の偏在は、とっくに〈犯罪の域〉に達しているではないか。
 今回の事件はそこのところを教えているのだと思う。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「おん さん ざん ざん さく そわか」※今日の守本尊勢至菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。

https://www.youtube.com/watch?v=qp8h46u4Ja8





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