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2016
09.05

最初の在家信者は息子を失いそうになった長者夫婦 ─高野聖の原形は絶望した若者にあった─

2016-09-05-0003.jpg

〈「法楽の会」会員の皆様と、善男善女のご芳志により、護摩法を続けています〉

 お釈迦様がある朝、河のほとりを散歩しておられました。
 そこに若者が駆け寄ってきました。
「苦しくてなりません」
 若者はヤシャといい、地域の長者の息子です。

 前夜、パーティーに疲れて眠り込んだヤシャは、夜中にトイレへ向かった時、心を寄せている舞姫が楽団員とたわむれているのを目撃しました。
 絶望した彼は裸足で邸宅を飛び出し、河まで走って来たのでした。
「よき若者よ。
 ここは安穏無事である」
 こう言って話を聴いてくれたお釈迦様の前で、泣くだけ泣き、彼は無常を骨の髄まで知りました。
 お釈迦様は諭します。
「さあ、ご両親が心配しておられるだろうから、もう、家へ帰りなさい。
 たとえ家にいて豪華な衣装をまとっていても、五欲(ゴヨク…食欲・財欲・色欲・名誉欲・睡眠欲)から離れれば、本ものの出家者だ。
 たとえ娑婆(シャバ)を離れて山に住んでも、五欲に惹かれれば本ものの出家者ではない。
 大事なのは心だ。
 だから、家に帰りなさい」
 しかし、ヤシャはその場で弟子入りを希望し、お釈迦様も許しました。

 さて、朝になって息子がいないことを知った父親は半狂乱になって探し、河までやってきました。
 お釈迦様は、息子を知らないか、と訊ねる父親をそばへ座らせ、他者のためになる布施(フセ)や、人としての戒めを守る持戒(ジカイ)などの大切さを説きました。
 説法に納得した父親は人生の空(クウ)も、財物が生きる上の根本ではないことも知りました。
 その様子を見極めたお釈迦様は、ヤシャを呼んで対面させました。
 自殺したのではないかと案じていた父親がとても喜び、息子の出家に賛成したことは言うまでもありません。

 誰かに問題が生じた時、本人を無理に変えようとするよりも、できごとを正面からとらえて相談に来られた方にまず、考え方や生き方を変えていただくことによって、問題の当人も救われるというパターンは頻繁(ヒンパン)に起こります。
 この世のできごとはすべて、〈関係性〉の中でのみ発生するからです。
 それが空の教えであり、因果応報の教えです。
 この場合は、息子であるヤシャに問題が起こり、父親がお釈迦様のところへ来るより先に、もう帰依(キエ)していました。
 しかし、人生相談の現場においては、追いつめられた息子さんを救おうと相談に来られた親御さんやご家族にご自身の生き方を変えていただくというケースが多いのです。

 さて、自分の生き方を深く省みた父親は、長者のままで弟子入りすることを希望し、お釈迦様も許しました。
 このクリカラ長者が最初の優婆塞(ウバソク…男性の在家信者)です。
 邸宅での供養と説法を請う長者に承諾したお釈迦様は、翌日、出かけました。
 その場で母親も信者となり、最初の優婆夷(ウバイ…女性の在家信者)が誕生しました。
 やがてヤシャの仲間50人も出家し、お釈迦様は総勢61人に膨らんだ弟子たちがそれぞれ、諸国へ説法の旅に出るよう促しました。
 こうして、日本における高野聖(コウヤヒジリ)の原形とも言うべきスタイルができました。
 托鉢(タクハツ)で修行を始めた小生も、未熟者ではありながら、気持の上ではヤシャや高野聖のような志を持って歩いたものです。




 原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
 般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
 お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらからどうぞ。



「のうぼう あきゃしゃきゃらばや おん ありきゃ まり ぼり そわか」※今日の守本尊虚空蔵菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=IY7mdsDVBk8





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